本棚を整理したのにともなって、本を読み返したりしています。
「ノンちゃんの冒険」は、好きなライターさんが紹介していた本でした。
以前書いた法則によれば、ピンとこないはずなのですが
時代性のせいか、ちょっとノリきれないところもあるけど、
そんでもちゃんと中心をとらえてくれているなぁと感じました。
恋人である哲学君(※こういう名に時代性を感じます)が
去った後、子供を身ごもっていることに気づいたノンちゃんと、
それをとりまく人たちの物語。
ノンちゃんの立場となって考えたり、産むことに賛成できない、
そしてそんな自分を自己嫌悪するおじさんたちの1人になって考えたりしつつ
響いたのは、おじさんたちの1人が書いた手紙にあった言葉。
(※こっちもこっちで大きな問題を抱えているのですが、それは割愛)
「絶望はいい。だがニヒリズムは悪徳だ。すべての記録を後の人々に残せ。」
ズドンと腑に落ちたというか、どっしり来ました。
希望がない状況だと思うのは自由だ、だけど分かったような顔をして
全部を投げ出したり受動的になるものじゃない。
いつか解決する時が来ると信じて、すべての記録を残すこと。
わかったような気になりました。
落ち込んでいたとしても残せるものも、
やれることも、あるだろうと。