2009年12月30日

本当にこわかったメアリー・ブレア展

9月の終わりに、メアリー・ブレア展に行ってきました。
いまさらながらに少し感想を書きます。

地下鉄の広告か何かで告知を目にして
見たいな、と思っていたところ
他のブログ等で感想を見たり、作品の写真を見たりして
行きたいなーと感じてました。

別にディズニーくわしくないですけど
なんかこれは、見ておかなくては、という
気持ちにかられて。

すごかったです。
今年、『THIS IS IT』に並ぶ衝撃。
個人的インパクトというか、与えられた影響はそれ以上かもしれない。

人の数も平日なのにすごかったけど
作品がすごかった。

時代を追って見ていくと
最初の頃の作品はやっぱそんなにあかぬけてないし
兄の作品とか他の人の作品もいっしょに展示されてたりして、
おいおいメアリーのだけ見せろよとか思ってたんですが、
だんだん洗練されていくのが見ていて分かった。

わりと初期の、ガッシュか何かで描かれた
勢いのあるコンセプトアートが、いいなと思いつつ
アリスとかピーターパンとかの
あぁ、この紫とか深い蒼色みたいなのが、この人だなぁ
と思って見ていたら、ディズニーを退社したあとの
かわいいかわいい広告の絵があって、
イッツ・ア・スモールワールドで一気に爆発する。

スモールワールド関連は、ほんとに爆発といいたくなるような
すごい作品の群れだった。

かわいい広告の作品時代は結婚して子供がいて、
家族との時間をすごしながら仕事していた頃で、
きっとのんびりすてきな作品を自由に創っていたのね
と思うような、かわいいイラストばかりで、
ウォルト・ディズニーからの要請で復帰して手がけた
スモールワールド関連の作品は
「自由さ」からはかけはなれているように感じたけど、
どういう仕事をしなくてはいけないか、というニーズに
真摯に向き合って作り上げられたものばかりで、
作品に対する熱意や、考えぬかれた時間や労力を感じて
見ていて恐くなった。

スモールワールド関連の作品は、立ち上げから1年たらずで
作り上げられたものと知って、よけいに恐くなった。

仕事をする上で、絵描きさんが作品を仕上げることの時間や労力の使い方は、
なんとなく想像がつく。
それをこれだけの規模で、これだけ才能のある人が
描きあげられたとしたら、と想像したときに
そこにこめられた想いの大きさに心底こわくなった。

そしてそれだけの仕事を成し遂げちゃったことによる
反動がどれだけあるのかと思ってよけいこわくなった。
私がやっている程度の仕事でも、追い詰められるとやっぱどうかしてくる。
それなのにこれだけのことをやりとげたら、人間どうなるのか。
こわくなって涙がでそうになった。

晩年のメアリーがプライベートで描いた作品は
かわいさとはかけはなれていて、あきらかに狂っていて、
それだけ狂ったものを内側にかかえながら
スモールワールドの「仕事」を完璧にやりとげた
その意志の強さと労力がほんとうにこわかった。

美術展には「ウォルトが信じた、ひとりの女性」という
キャッチコピーがつけられてたけど、
子供がありながらニューヨークからカリフォルニアまで
遠距離通勤してたこととか考えると
彼女は信じられていたというよりも
正直、うまく使われていたんじゃないかと思ってしまう。

ただ、スモールワールドの仕事はどう見ても彼女の最高傑作だし、
それを創らせたということは
ウォルトは少なくともメアリーを使うことには長けていたと
いうことだ。
言い方変えれば彼女をどう生かせば輝くかを分かっていたのだ。

メアリーという、作家が本人の意志で自由に創り出したものよりも
ウォルトの要請という枠がある中で創ったもののほうが
輝いているというのは、私にとってすごく驚きだったし脅威だった。

本人の意志で作り上げた「作品」よりも
他人の要請で作り上げた「仕事」のほうが
輝くこともある。

アーティストが、その人が、やりたいようにやった作品こそが
一番すばらしいという幻想を、私はどこかで持っていた。
でも、そうじゃないこともある。
そうじゃないもののほうが、代表作と呼ばれるようになったりもする。

それを目の当たりにして、事実として納得してしまった。

そこから私は、何を学ぶべきなのか。

与えられた枠のなかで最大限の仕事をする、
たとえ望まないことでも、ってことなのか。

だけど行き過ぎて突き詰めすぎると狂うこともある、ってことか。

きっつい仕事でもやり遂げればいいものができるかもしれない、ってことか。

わからん。そのすべてでもあるし
そんな言葉だけじゃ言い切れないこともある。
わからないけどわかった。
なんか、わかった。

ひとつ確かなのは仕事をして結婚して子供を産んで育てて
それでも確かな技術があったから仕事を依頼されて
素晴らしい作品を残しながら絵のスキルを上げていった
これはこの人にしかできない、という仕事をのこしていった
メアリー・ブレアという人がいたことだ。

私の机の前には彼女の絵はがきが何点か貼り付けてある。

スモールワールドの彼女の作品は
その独特な色使いももちろんだけど
計算しつくされた構図やラインがすばらしくかっこいい。

絵描きさんが構図やラインのことを計算したりするのは
きっと私がテープ起こしをしたり資料を調べたりすることのように
めんどうくさいことでもあるはず。

だけどそれをしなくてはいい作品にならないのだ。

そういう意味と、彼女が教えてくれたいくつかのことを
思い出すために今も私の目の前には彼女の作品が貼ってある。

でも、作品より仕事のほうが素晴らしいこともある ってことは
いままで、作家本人が創った作品を見て「?」って
思ったことから考えると、それは希望でもある。
試合だって選手がやりたくない試合のほうが輝くこともある。
そんで、見た側がそう思うことは、決して間違いじゃない。

メアリー・ブレア展は終了しましたが、
お知らせサイトはまだ残っていて、少しだけ作品や経歴が見られます。
メアリー・ブレア展HP
posted by ささきぃ at 23:51| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月25日

身も蓋もない小説「ガープの世界」と奥田民生

今年の夏が終わった頃、子供のことがあって(このへん参照)
安静にしてなくてはいけない時期があったので
とりあえず本を読んでいました。

最初に本棚から手に取った本が「ガープの世界」でした。

家にある以上はもちろん読んだことはあります。
身も蓋もない小説、というのが自分の感想でした。

ガープの出生とか、ガープの初体験とか、しょうもない隣人とか、
結婚しても浮気してるとか、事故の原因とか、
それで失った大きすぎるものとか。
中に出てくる小説についても、そこで語られる事件についても、
エレンと言う名の女の子におきたことについても。

全部、どっか絶望しようにもしきれない感じがついてまわってる。

それでも生きて行かなくちゃいけなくて、
それでも人生はどこかいとおしくて笑える。

そういうことを思いました。
もっともっと学べることはある小説でしょうが、
おそらくは学ぶつもりで読むとつまらないでしょうし
作家の望むところでも、ないでしょう。

「ガープの世界」を手に取ったきっかけは
高校時代に買ったユニコーンの本『イナゲ』で
奥田民生が過去に一番感動した小説、としてあげていたからでした。

奥田民生が感動した、なんて素直に言うのはめずらしい。

というか当時の私にとって、奥田民生という人は、
いつも、インタビューにしろアンケートにしろ
どうでもいいことには答えて、こちらの一番聞きたいことには
煙を巻いてしまう人という印象だったので
そうやって答えていることが、なんか驚きでした。

まぁ、今にして考えてみれば
奥田民生のすべては作品にあるのです。
思い込みや背景や人間性さえも無視したところで
作品を判断してほしい という思いがあったのでしょう。

当時はそういうアーティストの思いなんてわからないです。
というか、当時の音楽雑誌は、そういうアーティストの思いと
ミーハーに彼らを思うファンたちと、今読むとかなり自分語り多めの
担当ライターさんたちと、はざまで苦しむ編集者の
思いや事情がごっちゃになって、カオスなものになってました。

そう考えると
この質問だって無視してもよかったのではないか
とも思うのですが、奥田民生はあえて答えてて、あげてたのが
この小説だった。

主人公のガープも、すぐれた作品を残しつつ
自身に起きた事故や母親との関係から作品を判断されることに
ジレンマを感じたりしていました。

それでも作家の仕事は作品を残すことで
ガープはそのために苦心していて、書けない時期のもやもやした描写など、
自省もあって背筋が寒くなります。

でも、まっとうに評価されなくとも作品を生まなくてはならないし、
生きていれば常に不安や絶望は襲ってくるけれど
小さな良きことを大事にして生きていかなくちゃ、と。

思い入れを拒否して、それでも誠実に解答しようとして
この本をあげた奥田民生が、なんでこの本を選んだのか。
そして彼は、この本を読んで何を思ったのでしょう。

わからない。わからないけどそれでいいです。
私は、小説を読んだ感想だけでなく、
小説を読んでそれがいいと言った
もうひとりのアーティストのことも二重に味わうことができるから。
たとえそれが、こちらの勝手な思い込みであったとしても。

作品は、作家のものであると同時に、読んだ読者のものでもあるので。

それでも生きて行かなくちゃいけなくて、
それでも人生はどこかいとおしくて笑える。
生きていれば常に不安や絶望は襲ってくるけれど
小さな良きことを大事にして生きていかなくちゃ。

正直、時期が時期だったこともあって、
自分に言い聞かせるように、そう考えていました。

いろいろあって読んだ本から、いろいろなことを思いました。

私も、一番感動した小説を、と言われたら
これを薦めると思います。

アマゾンで購入される方は以下へ。
ガープの世界〈上〉 (新潮文庫)
posted by ささきぃ at 03:00| 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月24日

宣伝します(0912ver.02)

09122401.jpg宣伝が続いてごめんなさいまし。
電脳サブカルマガジン「OG」で、
今をときめくDREAMイベントプロデューサー
笹原圭一氏のロングインタビューをやらせていただいてます!
よろしくお願いします!

笹原さん自身は
特に波瀾万丈でもない普通の人生とおっしゃってましたが
大学に7年通ってた普通の人が
カプセルホテル勤務を経て、なぜか格闘技イベントの
プロデューサーになるまでを、がっちり聞きました。

PRIDE時代の話とか、いま聞くと非常になつかしかったです。
あと、初期はほんとうにバタバタ、どたばただったんだなぁと。

大晦日のカードの話はいっさい聞いてないです。
というか、聞いた当時はまだ対抗戦の話もなかったのでね。
でも、全然関係ないなりに、面白い内容になってると思います!

笹原さんは非常に読書家なので、おすすめ本などもお伺いしてみました。
漫画もかなり読んでるそうですよ。

スクリーンショットで宣伝するという方法を覚えてみた!

OCNゲーム「電脳サブカルマガジンOG」
posted by ささきぃ at 14:56| 宣伝します | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月23日

宣伝します(0912ver.01)

FL16表紙.jpg絶賛発売中の「Fight&Life」vol.16で
女子格闘家、石岡沙織選手の
インタビューをやらせていただいています!
よろしくお願いいたします!

中身については石岡選手も
ご自身のブログ(「沙織のココロ」)で触れてくださったのですが
的外れじゃなかったみたいで非常にほっとしました。
ひと安心です…。
まとめるのはもちろん自分の仕事なのですが
結果、その方の気持ちからずれているものになっていないか
毎度、ひじょうにひじょうに不安いっぱいなんですよ。

インタビューの内容については後ほど
スポナビブログの「ときどきキックアウト」にもアップします。

自分がやった以外では
格闘家の知的生産術というのが
異色で目をひきました。
ファイトでライフなファイト&ライフだからこそ なのですが
思い切った企画ですよね。

格闘家だからではなく、貧乏暇なしの仕事人であり
こよなく文房具を愛する者として、愛用品が
いくつか出てきたのでなんとなく嬉しかったです。

ところで今日はJ-CUP決勝でした。
詳細は、昨日のも今日のも週プロiモードでチェック!

会場満員でよい雰囲気でした。
GENTARO選手には便利な存在で終わってほしくないです。

佐藤光留選手とGENTARO選手は顔がよく似てるなと
前から思っていたのですが、
佐藤選手がDDTに積極的に参戦してる今、
戦ったりタッグ組んだりしてみてもらえないかなと
今日、セコンドにいる佐藤選手を見てふと考えました。
佐藤&GENTAROvs佐藤兄弟(※バラモン)とか
コスチューム次第で、見ている側が相当混乱する試合になりそうです。
まぁ、自分が速報するのは大変そうなので嫌ですけど。
posted by ささきぃ at 23:59| 宣伝します | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月22日

師走クオリティ

寒いですな。師走ですね。
なんというか、予定スケジュールは別に
普段と変わらないくらいなんですが、
突発的に入ってくる案件や、突然思い出すことや、
うまいこといかない件が起きてくるのが師走というものですね。
えぇ、まさに師走を実感しています。

ウェンディーズが年内閉店と聞いて
それじゃ記念にと、間違えてバーガーキングに行ってしまいました。
ナチュラルに間違えてたというか、
普通にバーガーキングだと思い込んでいました。
ツイッターではそんな私のぼんやりぶりも時に楽しめます。…。

宣伝したいことが3つくらいあるのですが
今日明日はJ-CUPで頭がいっぱいです。
昼間やろうと思っていたのにすすみません。
すすみません。すみません。(余裕あるのか)

J-CUPはディーノで大いに盛り上がってました。
あとGENTAROの試合すごいよかったです。
posted by ささきぃ at 23:59| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月21日

今年もM−1堪能しました

毎年楽しみにしているM−1。
今年の優勝はパンクブーブー。
笑い飯大好きなので優勝してほしかったけど、
決勝のネタ見たら全然納得でした。
優勝に向けて努力してきた人が
ハードルの上を大きく越えていく様を見たような気分です。
よろしいものを見ました。

笑い飯の1回目の鳥人ネタは神懸かってました。
ありきたりな感想ですがホントに面白かったです。
最後にチンポジ連呼したことに対しては
いろんな意見あるでしょうけども、私はああいうことを
やった人を「勇者」とか言うのは、今回については、
非常にバカバカしいことだと思うし、
それはなんか笑い飯にも失礼な気がします。
もし本当にそういうことを狙ってやったなら、私はがっかりです。
ちがうと思いますし、そうであってくれたなら、
真相は別に知らなくていいです。
来年出て優勝して、そのあと知ることができたら、それはそれで。です。

笑い飯の2人は、M−1優勝できますようにって2人で初詣行ったりとか
結果発表のときも心ではずっと般若心経唱えてたとか言ってたし、
ホントに優勝したかっただろうし、したいだろうし。

松本人志の、NON STYLEへ「オードリーに負けた」発言とか、
「笑い飯は決勝のネタがない」とか、「M−1はいいソフト」とかは
やっぱ、うまいなーと思いました。
観客が思ってることを、うまいことすくい上げるよなー、と。

あと島田紳助の笑い飯に出した100点は、
笑い飯よかったねと思うのと同時に、島田紳助の自己プロデュース能力は
すごいなと感心しました。反発もあるだろうけど、
でもあそこでああいうことするのが、きたねぇなーと思うくらいうまずるい。

ハライチ想像してたよりずっと面白かったです。
若くてバカで可能性を感じさせます。よろしいです。また見たいです。
東京ダイナマイトは、ああいう場で
総合格闘技ネタやってくれて、私としては、
ありがとうございますと言いたい気持ちです。面白かったです。
リング上のマイクについては、確かに突っ込みたい時あるんです。

敗者復活戦は地上波のダイジェストをざ〜っと見ましたけど、
あんなにレベルにばらつきあるんですね。
準決勝もう一回やるべきじゃねって思った。
それじゃ準々決勝だけどさ。
U字工事のネタ全部見たかった。というか上がってきてほしかった。
オリラジちゃんと見たかった。

南海キャンディーズもハリセンボンも面白かったと思う。
ハリセンボンのはるかに対する、恋したらつまらなくなるという
上沼恵美子の意見は、はるかの場合相手がせきしろさんだから、
それは全然適用されないし、そんなくだらん意見で引っ張らないで欲しい。

せきしろさんのおもしろレベルはあんなもんじゃないし、
仮にはるかが自分との関係のつまらなくなったら、失望するタイプだと思う。

M−1は、おもしろ漫才がいっぺんに見られる上、
人間が本気になる場を見られて嬉しいです。
あぁ明日からまた仕事を頑張ります。頑張りますとも。
posted by ささきぃ at 02:38| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月19日

買いました『結局、女はキレイが勝ち』

書いておいて、そのままというのも何なので。
買いましたよ。
勝間和代さんの「結局、女はキレイが勝ち」。

アマゾンのレビューを見ると
五つ星なのにまったくほめてないように思えますね。

……まぁ、ほめられないですよ。
突っ込み放題ですよ。
想像以上でしたよ。

前書きで、まぁやっぱり
キレイとは外見だけじゃなくて内面のキレイも含む、と
前置きがしてあります。そこから想像出来るように
本の後半は、外見のキレイじゃなく、内面キレイ度アップのための
心がけが主です。
「ピンチはチャンスの種」とか「短所と長所はとらえ方次第」とか、
なんか、中谷彰宏さんに言われてるような感じの心がけです。

まぁそれはいいや。
それはいいけど、肝心のキレイについても、
前書きの最後に

「『キレイ』とはどういうことか、どう考えるかについては、ミス・ユニバース・ジャパンのナショナルディレクターで、知花くららさんや森理世さんを育てたことでも有名なイネス・リグロンさんの著書『世界一の美女の創り方』(マガジンハウス刊)に、参考になることがいっぱい書かれています」

と、いきなり参考図書をあげているのは、どういうことなのでしょうか。
じゃあ、この本じゃなく『世界一の美女の創り方』を
読めばいいのではないでしょうか。

プラスの参考図書で、過去のご自身の本を2冊おすすめされているのですが、
なんで、新しく本買って読んでるのに冒頭で他の本すすめられなきゃ
いけないのか、よくわかりません。

もっと理解したい人のためにと、後書きで触れてるなら、まだ分かるけど。

これ以上突っ込むのも、なんかどうかと思ってきましたが、
一応。

「セミロングは七難隠す」についても、
なんで七難隠すのかという裏付けは特になく、
「たとえば、いいパートナーを手に入れるには、男子受けする外見の人のほうが強いですよね。ボーイッシュなショートヘアより、セミロングのクリンクリン巻き髪のほうが男子の目をひきます。髪が伸ばせるのは女子の特権なのですから、男子受けするヘアスタイルを取り入れないのはもったいないと思います」
という理由からです。

じゃあロングでもいいじゃないか。なぜセミロング限定なんだ。
多分、ロングよりも手入れが簡単なんだろうし、アレンジが
きくということなんでしょうけど、なぜそれに触れずに、
男子受けのことを先に書くのでしょう。

「キレイにはやっぱりHも大事」についても、
スキンシップの回数が増えると女性ホルモンの出方が変わるとか、
見られることで体型や肌の手入れに気を遣うようになるという理由から。

さらに「結婚がいいのは、特定の相手といつでもHができるからです」と。
別に、ある程度モテる女性だったら、結婚してなくてもいつでもHはできるのではないでしょうか……。

さらに「50平米のスイートは1泊5万円、結婚して50平米の部屋に住めば家賃12万円で、2晩半で元が取れてしまう計算です」って、それはどこから突っ込めばいいのでしょうか。

……そんなホテル利用する人が家賃12万の部屋に住むかなぁ(そこからか)
ていうか、場代の問題じゃないでしょうと。
雀荘じゃないんだから。
だったら相手とか自分の家だった場合は……と、そういう問題でもない。

オヤジギャグですか? キレイ本でオヤジギャグ?
いや、そうなんだと信じたいです。そうじゃないほうが恐いです。
私は勝間和代さんを信じます。

「不倫の費用対効果は最低最悪」についても
「慰謝料を請求されて全額かぶるくらいの覚悟があり、それでも相手を好きなら貫けば良い」そうです。
しないほうがいいのは誰しも分かっていて、それでもやっちゃってる人に、
そこから理屈を説くのも……。

スカートは男子受けがいいので戦略的に履く、なんてことも、別に勝間さんに言われずとも、どんな女子も意識的にやっていることです。
でも、たしか勝間さんは、以前の本で
「スカートはストッキングとかを考えるとコストがかかる。働く女子はパンツスーツがいい」
という記述をされていたか、対談で語ってらしたと思うので、
私としては、そこはなんか、言ってること違うじゃんと思わずにいられないです。
いま本が手元にないんで、正確に出元を言えず申し訳ないのですが。

ていうか、勝間さんは最近これらのことに気がついて、
だから人に言いたいのかなぁ、それとも、勝間さんの周囲に居る人は、
こういうことから伝えないといけない人たちばかりなのかなぁと、
むりやり温かい目で見ようとも思ったのですが、
ひとつちょっと怒り気味に書いておきたいのが
「長時間労働は女子を急速にオヤジ化させてしまう」という章。

時給制以外で、長時間労働をしたくてしてる女子がこの世のどこにいますか。

「オヤジ流のモーレツな働き方は心身によくありません」って、
そんなもの誰がやりたくてやっていると思ってんだ。

「ある程度仕事ができるようになり、仕事の量が増えてきたら、どこまでやり、どこまでしないかを自分で見極めることが大切です」って、
そんなの、長時間労働して疲れてそれでもキレイを磨こうと思って
この本を手に取るような女子には、百も承知でしょうよと。

それでもキレイを目指したくて、本を手に取ってるんじゃないのかな。
そういう読者に対して、この言葉は、ちょっとなぁ。

そんな仕事編のテキストの中に「自分を引き立ててくれるパトロンを探せ」
と書いてあった日には、私が現役バリバリのワーカホリック女子だったら
本を壁に投げつけ、コンビニに酒とつまみとチョコを買いに行くことうけあいです。
怒りでますますキレイから遠ざかってしまいます。

「この部署でこの仕事をやっていきたいと思っていても、周りから足を引っ張られるような環境ではやっていられません」って言われてもさ、
それでもやっていかなきゃいけないから働いている人がほとんどで、
その解決方法が「思い切って異動してしまうのも手だと思います」って、
こんなうわっつらなアドバイスはないですよね。

細かく突っ込んでいくといくらでも出てくるんですが、
これは勝間さんじゃなく、編集サイドの問題と思う点をひとつ。

冒頭のカラーページで、勝間さんの今年最初の頃からの写真に添えられて、
勝間さんから、09年5月の打ち合わせで「『次の本だけど、年収は10倍アップ、体重は10kg減ってどうかしら?』と、驚愕の提案が」出たという文章が書かれています。

それって、この本なんですかね?

本の中には、ダイエットに励まれているという記述はありますが、
どこにも10kgやせたという記述はないんですが、
……できなかったということなんでしょうか、と、思ってしまうんですけど。

これは、どういう意図があってのものなんでしょうか。

いや、だって、そのキャプションが添えてある次の写真には
「ダイエットの決意を内外に示すため、あえて体の線を出すスタイリングに」
とあって、次の写真は
「ウエスト周りがすっきりしてきた勝間さん」
とあるんですよ。

わざわざ順を追っていくように書かれていて、最後の写真の
ひとつ手前に
「ところが、この後勝間さんは海外長期取材が立て続けに入り、食生活のコントロールができない状態に」
と、わざわざ説明が入っている。

そして最後の、表紙と同じ写真には
「ダイエット宣言から半年後、カバー撮影の日」
とだけあって、
勝間さんの言葉で「ダイエットはまだ途中ですが、まだこれからも続けていきます。キレイになる努力は、費用対効果が高いですから」とある。

実際に10kgおやせになっていたなら、体重出した方が絶対に効果的ですよね。
それに、途中、体型のことを書いていた意味が
表紙の写真からは伝わってこない。(全身写真じゃないから)

これじゃ、10kg減する予定で本を作っていたのに、変わってしまったのか、
と邪推せずにいられなくないですか。

なんでわざわざ10kg減って言い出したこととか書いてあるんでしょう。

単に、きれいになろうと努力をはじめた勝間さんがいて、
どんどんキレイになっていく様を説明するだけで、
いいんじゃないでしょうか。
それだけで、素晴らしいことじゃないんでしょうか。

最後に。

文章については上のように本当に突っ込み放題だったので、
せっかく買ったので突っ込ませていただきましたし、
一部の文章にはちょっと憤りというか、納得できないものを
感じましたが、表紙の勝間さんは、キレイだと思います。

キレイだし、フェミニンだなと。

それはほんとに、そう思いました。

つまり、私が本を買って読んだ感想は、書いてあることはひどいけど、
表紙の勝間さんは、キレイだなと思った、ということです。

それが「結局、女はキレイが勝ち」という本を読んだ感想だとしたら、
「キレイが勝ち」の「勝ち」って、いったい何に勝ってるんでしょう。

「頭が良くて地力があって、なおかつ見た目もキレイというのは最強ですよね。最後に勝つのは、やっぱりこういう女子です」って書いてあったけど、多分、そういう女子は、最初から最後まで普通に勝っていると思います。そもそも「最強」なんだし。
posted by ささきぃ at 02:13| 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月16日

勝間和代さん新刊「結局、女はキレイが勝ち」に思うこと

勝間さんの新刊が「結局、女はキレイが勝ち」というタイトルで。
まだ中身は読んでないんですが、
タイトルを知ったときの感想を。

本のことはツイッターで知ったんですけど、
そこで私が書いたのは

☆ついったで勝間和代の新刊タイトルが「結局、女はキレイが勝ち」だと知って仰天。くっだらねぇぇえぇえええええええ!!

☆本の紹介文が「タイトルはずばり『結局、女はキレイが勝ち。』、勝間氏のキャリアを通して得られた結論だ。」だそうだ。それ、単なるキャリア系女子の敗北宣言じゃん! でも、この本は売れるんだろうな・・・。

でした。
このへんのこと、もう少し詳しく書きます。

多分、こうして反応すること自体、
タイトルをつけた側のしてやったりでしょうけど、
なので、よけいにちゃんと書きますね。

勝間和代さんの本は、何冊か読んでます。
きらいか好きかで言えば、好きなほうです。
「戦略」って言葉が印象的な人ですけど、
戦略っていうより、
勝間さんの本質は、無駄をはぶくとか、
もったいない精神、そっちのほうがお得的価値観、
言い方変えると主婦的価値観がベースなんじゃ
ないかと思うのですね。

三毒追放(愚痴らない、ねたまない、怒らない)とか、
自転車で通勤とか、グーグル化うんぬんについても、
全部、「そうした方が得だから」という、
勝間さんのお得感追求精神から来るものだと思うんです。

で、勝間さんがキレイについての本を書くということ自体は、
「キレイでいたほうが得」
という、価値観にもとづくものなのだろうなと、
なんとなくは感じるのですね。

ご本人がブログであげている本の中のトピック
「セミロングは七難隠す」とか「不倫のリターンは最悪」
とかも、キレイがどうこうじゃなくて、
お得感精神から来るものに感じます。

読んでないうちに書くから的外れかもしれないけど
そりゃセミロングは「それなり」に見える髪型だし、
不倫なんてしたって何もいいことないから言うのは分かる。
でも、長い髪がやっぱり好きなのとか、短い髪は私らしくていいのとか、
損するって分かってても私はあの人が好きなのとか、
そういう無駄なことこそが美しいとも私は思うんですけどね。
(でも不倫はやめたほうがいいよ)

それでもそうしとけって言うのは、そうしといたほうが得だからっていう、
お得感追求の気持ちか重要事項にあるからと思うんですよね。

話がそれた。だから本の内容自体は読んでないけど
まぁ勝間和代的と言えなくもないです。

ただ、

キレイでいたほうが得なんてことは、
勝間さんに言われなくても全然みんな分かっていることです。

実力が同じか、少し上回ってるくらいだったら
断然キレイなほうが勝ちですよ。
男も女もどっちもそうだけど女のほうは断然ですよ。
でも、それが分かってるからこそ、
みんな真剣に実力つけようと思って頑張るわけでしょと。
その実力をつけるために、いかに効率よく戦略立てて生きるか、
それを考えてきたのが勝間和代でしょ、と。

いまさら、勝間和代がその一般常識に準じるような
タイトルの本を出しちゃって、どうするの?
という、疑問を感じたのでした。

勝間和代が出すなら
「美人という戦略」とか「策略美人になる方法」
とか、そっちなんじゃないの? という疑問なんです。

仕事なり、結果なりで認められてきた人が、
「結局、女はキレイが勝ち」って言っちゃったら、
しかも自分が表紙でそんなこと言っちゃって、どうするの? と。

勝間さんは、「成功を呼ぶ7つの法則」の中の
学生との対話の中で
「女である自分が仕事でキャリアつけて認められるには、
 男でも女でもなく、宇宙人になるしかなかった」
と言っていて、それは、自分にはすごくうなずける言葉だったんですよ。

私は、性別とか関係なく
仕事や他のことを通じてなにかを成し遂げようとした人なんだと思って、
そういう勝間さんの発言なり、方法なりはすごくいいなと感じてきたけど、
結局は女に戻って「キレイが勝ち」なのか、
そりゃ女だったら誰だってキレイって言われたら嬉しいけど、
そこに戻ってどうすんのかと、戻るにしても
「結局」ってすごい重い言葉だって気づいてるのか、
それが本当にキャリアを通して得られた結論なのかと。

そういうことまで考えての「くっだらねぇぇえぇえええええええ!!」です。

まぁ、実際は読んでみたら
多分、上に書いたような
「キレイでいることは人との関わりを驚くほどスムーズにする」
とか、
「キレイでいることで自分の仕事をやりやすくする。
 それは私にとって戦略でもあるのだ」
的な(※読まないで書いています)ことが書いてある本なんでしょうけど。

でもなぁ……。
がっかりは否めないですよ。だいぶがっかりですよ。

「キレイ」関係の市場は驚くほどでかいけど、
リスクもはんぱじゃないと思うんですよ。
本気でキレイを追求しようとしたら、命がけですよ。真剣に。

外見のキレイとキャリアを両立しようとして、
いままで何人の女性が精神的に参り、
バランスを壊してきたか。

そういう意味でも、やめたほうがよかったのにと思ってしまいます。

……もう、いいや。
商売としては成功なのでしょう。
なのでしょうけど、それ含めてこだわってこその戦略じゃないのさ。
数字とポリシー両方求めて貫いてこその現代じゃんよ。

買って読んだらまた別に感想を書くかもですが、
とりあえず自分は、そう思いました、という話です。
posted by ささきぃ at 19:15| 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月14日

新しい携帯ほしさにいろいろ考える

仕事が忙しくなり始めてきました。
そろそろ気分転換にも新しい携帯ほしいなー
などと考えたりしてみたところ、
結局、携帯サイトで仕事をしている以上、
iモードから離れることはできないし
イーモバイルもEeePCほしさに2年プランに契約して
しまったためにこれまた解約することが得策でない。
わかったよこのまま何年前に買ったのとか言われる
N706ieを使ってればいいんだろうと。
買ってまだ1年半なのにと(※見た目が古くさいのです)。

iPhoneの面白そうな感じと
ドコモのグーグル携帯とか、使ってみたいんですけどねー。

2台持てばいいじゃないと簡単に言うような人は
そうやって何でもかんでもお金で解決していけばいいじゃん。
(ふてくされか)

もちろん2台持つことも考えてないわけじゃないけど
結局荷物増えるし手間も増えるわけですから
そんなことはできるだけせずにすましたい。

しかしドコモがgoogleと組んだことって大きなことですよね。

最初、googleがテレビCMやりだしたのかと思ってたら
全然ドコモのCMで、ドコモとうとう頭おかしくなったのかと驚いたけど
あのドコモがそうやって自社じゃないツールとがっちり組むって
けっこう大変なことじゃないのかと今更。

iモード搭載じゃない携帯売りだしてるってこと事態
大きな分かれ目に来ているのだなと思う。

googleと組むことで、ウィンドウズとの互換性とかの
シェアを考えているのか、いまさらiPhone導入するよりも
そっちが得策と考えたのか。
auの立場はどうなるのか。嵐頼みか。

ただ、google路線にしろiPhone路線にしろ
既存の携帯サイトの課金っていうのを
完全に捨ててる路線なんですよね。
確かに日本独自の特殊なものではあるけど、
お金をまだ生み出してる市場だし、それに特化した会社も
たくさんあるわけだし。
もちろんそこに向けてたくさん記事を書いている自分としても
そっちの路線に切り替わっちゃったらそりゃ困るわけだけど、
でももう流れとして止められない感じもありますよね。

ウェブでお金をもらうシステムってまだ完成していないし、
きっとこれからもウェブはタダで見るものでしかないだろうし。

携帯どうするかは、もう少し考えて結論を出したいと思います。
posted by ささきぃ at 19:19| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月03日

『クライマーズ・ハイ』でハイになれず

映画『クライマーズ・ハイ』を
数日前に見たのですが、どうにもモヤモヤしているので感想を。
勢いというか緊迫感で一気に見るには見たんですが
やっぱ主人公のやってること、おかしいだろ、
というか、話がバラバラで、見終わった後に
クエスチョンマークが頭に乱舞するのです。

以下ネタバレ。

日航機墜落の原因という大ネタを掴んだ悠木が
根回しをして一面の準備をして、
その上で、新聞として事実を伝えるという点で
自身の信条とする「チェック、ダブルチェック」
確実な裏取りが出来ないという点で断念するシーンが
クライマックスにあるのですが。
(はい大きなネタバレです)

正直、一番大きな感想は
「自分なら一面にしちゃうかな」
でした。そういう私は責任感が欠けているのかもしれません。
ですが、映画の主人公の悠木は、
大勢の人を動かして、上に立っているにもかかわらず
チームとしての高揚感というか、
仕事に満足感、達成感を持たせるということが
結局できてないんじゃないでしょうかと。

大勢の人を動かしたなら、それは、
そうしたことに対する責任があるはず。
逆に、人を動かすんだったら、
やったことに何かしらの感動を与えないといけないです。
悠木は最後に自分の信条を取って、しかもそれを批判されたら
辞表まで出してる。それはダメすぎなんじゃないのかと思ったです。

映画では、他がそのネタを一面にしちゃってるということまで
描いてるから、じゃあ、悠木も
やっちゃっても良かったんじゃないかよという
感覚に陥らされてしまう。
信条を取って、それでも信頼を置かれているというだけの人間には
どうしても見えなかったです。

いちおう書いておくとこれは役者さんの責任じゃなくて
監督なり脚本家なりの責任だと思います。

映画の中で、悠木が自分と関わる人たちに
達成感を与えられていない。
そんでそれは映画を見ている観客も同じなのですよ。

こっちだってわざわざこの映画を選んでお金払って
(レンタルだけどさ)時間をさいて見ているわけだから
人間ドラマなり、戦った男の記録なりを感じて
見て良かったと思いたいわけですよ。

なんか、会社って大変だよねという愚痴を
ずっと聞かされているような感覚になったのです。

もし作り手が本物を見せたいなんて思って
映画を作ったのならそれはエゴでしょうと。
誰だって平日そういう社会で戦って仕事しているんだから
休日に見る映画でまで、そんなもの見たくはないのですよ。

上司もひどいなとは思いましたが
もっとよくわからないのが社長との関係です。
中途半端に社長の人間性とか描くなら、映画では
出生とか言い出さないほうがよかったのではないでしょうか。
それよりも家族との関係はいったいどうなっているのかと。
最後にいきなり会いにいってたけど、
どういう課程を経てそういうことになったのか、
最初の場面と途中の会話からすると
どうも仕事人間ゆえに家族から愛想つかされたらしいね
と、想像するしかない。

いっしょに山を登るはずだった安西も、
なんであんなに追い詰められてたのか、よくわからないです。
よくわからないのに、子供と奥さん残して倒れたという事実だけが
どうにも重くてしょうがないんです。

ドラマ版はすごくいいらしいので、
そっちを見てみたいです。

「エリン・ブロコビッチ」とか「ゾディアック」とか
すごく好きなのですが
どっちの作品も、そしてこの作品も
仕事にのめりこむあまりに家庭が壊れているんですよね。

それに気づいたとき、自分は気をつけようと思うと同時に
仕事と家庭の両立というのは、
そうやって映画になるくらい、普遍的な
テーマなのだと思いました、あらためて。

以前書いた「ゾディアック」の感想はこちらでござい。
posted by ささきぃ at 01:11| 映画・DVD | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする