2013年05月08日

育休3年という方針についておもうこと

すでにいっぱい感想とか意見とかが出ている
安倍首相の「育児休業3年の取得をめざす」方針について。

育児休業3年と聞いて、一番最初に思ったのは
「いったいどんな仕事なら3年も休めるのだろう」
ということでした。

一般企業で育児休暇を3年あげられる体力がある会社は
いったい何割くらいでしょう。
そして、あげられたとしても、とれるのかどうか。

自分の知っている働く女性たちは、育児休暇がとれたとしても
仕事のために早く切り上げて復職している人がほとんどです。
IT系の会社なら、3年休んだら完全に浦島太郎ですよね。

育休3年、公務員と学校の先生、あと銀行とかならできるんでしょうか。
それは他の仕事と一緒には語れません。

とる人はとるのでしょうし、その選択は自由だと思いますが
とれる人、と、とらないで働く人の間に
意識の違いが産まれるのは避けられないですよね。

育休はとれるものなのに、とらないのは母性が足りないとか、
そうしないのは子供がかわいくないからだとか、
そういうふざけたことを言う人は今でもいますけど、
仮にこの制度ができあがった場合に、その差や意識みたいなものが
さらに広がりはしないのかと心配です。

実際に導入してみたらどうかと想像してみると、
新卒で数年働いて、結婚して子供が産まれて3年休んだら
仕事に対してはほぼゼロみたいな状態からのスタートになりますよね。
そのぶん定年まで働いて取り返すのかな。

もっと言えば、2人目や3人目が産まれたらどうなるんでしょうか?
2歳差や3歳差で産んだら何年休むのか。
そもそもなんで3年なのか。いわゆる、
3歳までは親元で育てたほうがいいらしいという3歳児神話でしょうか。

もっともっと言えば、3年休んだら
もうフルで働いて問題ないくらい、子供って手がかからなくなるんですか?
手がかかるのは、そこからじゃないんですか?

保育所激戦の中、幼稚園に入るにしても2時で帰ってきますし
小学校に入っても午後には帰ってきますし
首都圏じゃ学童さえ狭き門と言われていますし
子供は病気や怪我をするものですし。

妊娠、出産と、その先につながる子育てを両立させていくには
保育園や一時保育の充実なり、時短勤務なり、夫の側も残業を少なくするなどで
ゆるく、仕事と子育てのどちらにも少しずつ協力が得られるような制度
というのが、女性からしたら理想的じゃないのかなぁと個人的には思います。

育休3年というのは、3年やるからそれでいいだろ的な圧力を感じるんですよね。
あとは任せたとでもいうような。
考えすぎですか。
欲しいのはそれじゃないんですよと言いたいのです。

子育てって、楽しいことでもありますけど、追い込まれるものです。
わたしが向いてないからそう思うのかもしれませんが。

そうでなくても仕事も遊びも「女子力」も!と、
いろんな顔を求められているのが日本の女性です。
それが、出産で子育て以外のすべてが一度オフになる。

子供に24時間向き合って、気持ちをリセットせずにいると
イライラがたまりますよね。
子供でイライラするって言うとなんか、ひどい奴みたいに聞こえるんですけど、
仕事と言い換えれば、おんなじだと思います。
責任感が強くて、出産前にいろんな顔を持っている女性なら、
なおさらでしょう。
子供はかわいいから、よけいに。
こんなにかわいいのにって、よけいに。

全部をオフにせずに、少しでも、子供以外の社会とつながること、
たとえ仕事であっても、子育てをしている以外の顔でいられることができれば、
お母さんの精神的な助けになるし、
そこからの再就職、仕事の復帰という流れも期待できる。
子供はいっぱい新しい人間関係をつれてきますから、
働き続けていることで、また、あらたな仕事の可能性もみえてくるかもしれない。

どの心理学や社会学のデータを見ても
一番ストレス値が高いのが専業主婦のお母さん、
次がフルタイムで働いているお母さん、
一番ストレス値が低いのが、時短勤務をしているお母さんだそうです。

そして、3歳までは母親の手で育てた方がいいという
いわゆる3歳児神話を裏付けるデータは世界中にひとつもない。

(※上記2つのデータについては「男の子の育て方」より)

一日のうちの数時間、安心して子供を預けられて、その間働けるなら、
収入が少なくても、そうしたいというお母さんは
たくさんいるのではないでしょうか。
女性がそうして動いていればお金も流れますし。

ただまぁそれを政治でやろうとしたら、
保育園、家事支援?サービス、時短勤務なりの導入、
2人目3人目への支援、再就職の支援など、
こまかい対策が必要になるんですよね。
ひとつひとつ手間がかかるわりにリターンが見えにくいので、
そこは政治としては手応えがないと思う部分かもしれません。

こういう問題は民間なり個人なりが奮起して
活動を大きくして、いずれ政治というか官に認めさせる、みたいな
方法しかないのかなと残念に感じております。

それに比べて「育休3年!」っていうわかりやすさ。
わかりやすいだけでありがたくはないですけど。
きめこまやかに対処しなきゃいけない問題に
ザックリした対処の方法を持ち込んできたなぁと思いますけど。

ただ、無理にも聞こえるけど話題になる「柱」をぶちあげて
大きくことを動かそうとするのは、
いかにも政治家っぽいなと、個人的に感じました。
3歳児神話を信じている年配の方なんかや、実際育休を3年とれるような
職種の方からは、支持される政策だと思います。

なんか、「日本列島改造計画」みたいな。

無茶があってもぶちあげる、ついてこい! というのは、
政治家や、イベントプロデューサーみたいな人の
やり方としては間違ってないと思います(えらそうですね)。
見出しになるようなことを言う、話題になるようなことを言うことで
人を動かし、お金を動かす。

それが成功したこともあるのでしょう。
それこそ昔ならそれで動いていったかもしれません。
ただ今回については、どうだろう? と感じました。
そういう時代かね? 
んで、そういう話かね? と。
そんだけです。

身近な問題なので、反応してみました。

日本経済新聞のリンクをはっておきます。

働く女性に手厚い支援 首相「育児休業3年」表明 コチラ

育休3年間を「評価」は36% コチラ
※アンケートをもとにした記事なのですが
まとめている方の皮肉のようなものがそこはかとなく感じられます
posted by ささきぃ at 10:27| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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