2011年09月03日

完璧な少女漫画「フラワー・オブ・ライフ」


よしながふみ「フラワー・オブ・ライフ」よみました。

「愛すべき娘たち」「きのう何食べた?」
「大奥」あと短編で「こどもの体温」とか
「それを言ったらおしまいよ」「愛がなくても喰ってゆけます」
あたりを読んで、自分の中でのよしながふみという
作家に対する信頼がピークになった時点で
手を出してみました。

美しい学園物語で、
完璧な少女漫画でした。

何をもって完璧というのか、ですが
登場人物がみんな個性豊かで
それぞれに独自の道を歩んでいて
それぞれに欠点があって
それでも誠実に生きて、
学校という場でぶつかりあっている。

ときに傷つけ合ったり苦しんだりしつつも
なんというか真っ直ぐで
ひねくれていても、ひねくれている事に対して
目をそらしていない。

おそらくはよしながふみの願う
理想の学園生活もここにあるのではないか
と思いました。

そしてこれだけキャラが立っていると
作品が長く続いていくうちに
キャラクターで遊んで1話終わっていたり
逆にキャラクターをいじめないと
話が続かなくなったりしてしまうことが
あったりしますけど、
しっかり1年という期限で描き上げてしまった、
その様もすごいなぁと感じました。

完璧だなぁ
と思うと同時に、その完璧さに
これはやっぱり漫画の世界なんだ
と思わされたりもする。

現実の高校生はもっと
自分のひねくれぶりに自分で酔ってしまったり
していて、痛々しい場合が多いですし
変人でありながらこんなに他者と
コミュニケーションとったり
できないとは思うのですね。

でも、みんな真っ直ぐで誠実であれば
現実の人間関係も本当はうまくいくのかな
と夢を見たい気持ちにもなる。

読者をそんなふうに夢みさせるところふくめて
完璧な少女漫画だなぁ、と。

「個人的おすすめ学園漫画ベスト5(オールジャンル)」
を上げたら、確実に入る作品です。
(※いま、本棚を見ながらざっくり他の作品は何かと
 考えたら、他も殆ど埋まってしまった)
少女漫画オススメ、としても文句なしです。

文庫版でよみました。おまけ漫画もおもしろでした。
2巻のかわぐちかいじさんの解説が
よしながさんの絵と
『大奥』との描き分けについて触れられていて読み応えあります。
好きな作家が他のプロフェッショナルの言葉で
詳細に語られている様はうれしいものです。
フラワー・オブ・ライフ 第1巻 (白泉社文庫 よ 4-4)
posted by ささきぃ at 23:57| 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする