2012年03月09日

『第三舞台と鴻上尚史〜復活から解散までの100日間』を見ました

WOWOW「ノンフィクションW」の
『第三舞台と鴻上尚史〜復活から解散までの100日間』
ようやく見ました。
放送を楽しみにしていてしっかり録画もしていたものの
なかなか見る時間がなくて、今になってしまったのですが感想を。

解散決定から千秋楽までの内容なのかなと思ったら
大隈講堂とかの古い映像もガンガン出てきて
第三舞台の歴史そのものを振り返るような内容になってました。

『深呼吸する惑星』は、最後だからというんじゃなく
第三舞台の作品の中で
私が一番好きな作品にもなった、ので
その作品の裏側を深く読み解けるのが
単純に嬉しかったです。

もうガンガンにネタバレ的なことも書きますけど
「亡くなった人と向きあって、それでも生きている」
というのが、私がこの作品を見て感じたテーマで、
その物語が出来るまでの話を知るのは、
人の傷あとに触れるような感じがありました。

相手はもう痛くないと言っていても
なんだか申し訳ないような
だけどそれによって相手を深く知れて嬉しいような。

一生さんの演じていた
「橘 伸哉」が、ノブヤの読みを変えてシンヤで、
劇団の旗揚げメンバーだった
岩谷真哉さんだなんて
旗揚げの頃から好きだった人なら
すぐに分かることなんだろうけど、
私は言われるまで分からなかった。

(タチバナはどこかで聞いたことあるなと
 思いましたが)
(『朝日のような夕日をつれて』の
 立花トーイのタチバナ?)

はりめぐらされた伏線にこめられた
大切な意味を知って
私はまた、世界の複雑さと
繊細さを知る。

岩谷さんが亡くなったのと同じ年に
亡くなった「橘 伸哉」を前に、
岩谷さんが亡くなったのと同じだけの
27年を過ぎて
筧利夫が演じる「トガシ」が語る。

「21歳の橘と、42歳の俺が一緒に映っていた。
 俺はどんなに自分が遠くまで来たか、
 鏡に映る姿に教えられた。
 旅を続け、年を重ね、
 そして何者でもないことをお前に教えられた。

 俺はお前の未来を奪い
 どんな未来も作っていない。
 あれから6年経って、21歳のお前の横に立つ
 48歳の俺は、やっぱり何者でもない」。

ラストシーンで
橘はトガシを抱きしめ、トガシも力を込めて彼を抱きしめる。

そしてトガシは自分から、橘の体を離して
橘をそこに置いて、歩き出していくのだ。

もちろんラストシーンに込められた意味は
岩谷さんのことだけじゃないだろうけれど
私がすごいなと思うのは
鴻上さんが大高さんに
「(高橋)一生(※橘を演じた役者さん)は、岩谷なんだよ」
と言ったこと、そのことそのものを含め
受けた傷、自分にとっての大切なことを
表現という場にさらすタフさです。

人の目にさらしてしまうと
作品を余計な色眼鏡で見られることもあるし
出来事そのものに対しても誤解や曲解を
うけることになるのは避けられないけど
そういうことに傷ついたとしても
さらけ出すタフさ。

それとも、そんなことでは
もう傷つかないのか。

最後だからなのか。

個人の思い入れを全部背負い込んで
それでも、作品として
つぶれてしまわずに成立している
思い入れを持って見ても、見なくても
観客が持っている色眼鏡の種類に関係なく
ちゃんと見られるものになっている、
「深呼吸する惑星」という作品のすごさ。

そういう重い役を客演で演じた
高橋一生さんの気持ちというのも興味はあったのですが、
番組では触れられていませんでした。
第三舞台の人間ではない高橋一生さんに
よぶんな色を付けることを避けたのか、
単に番組の時間が足りなかったのか分かりませんが
彼の透明感を守るという意味では良かったのではないか
と思います。

悔いのある別れ方じゃなくても
死によって人と別れるのはつらい。
もう逢えなくなるのはさみしい。

まして故人との間に解決できずに終わった問題があったり
感情のしこりがあったのならなおさら。

だけど生きている限りは進んで行かなくちゃいけない。

番組中、伊藤正宏さんが語っていた

「これは、葬式かもしれない。
 次の道へ行くための葬儀」

という言葉がさすがだなと思いました。
(伊藤さんは現在放送作家をされているそうです)

生きている人が前を向くために、
そして亡くなった人をもっと好きになるための
大切な儀式。

「ずっと好きだった」が、そういう意味で
さらにジワリときました。
posted by ささきぃ at 11:32| 舞台 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月12日

2度目のタカラヅカ観劇『オーシャンズ11』

2度目の宝塚は、星組公演『オーシャンズ11』。
もとの映画見ていないのですが
わかりやすくストレートなストーリー。

とはいえ、もう一回クライマックスで
ダニー・オーシャンたちがピンチになる場面が
あってもいいんじゃね? なんか
あまりにもすんなり行き過ぎじゃね? とか
ライナスのコンプレックスとその克服については
もう少しなんか見せてくれたほうがよくね? と
深く突っ込めば感じなくもないのですが
タカラヅカについてはとにかく
あれこれ考えないで見るようにしています。

華やかで舞台全体を使った見せ方が
おもしろかったです。

印象に残ったのは、娘役トップでテス役の夢咲ねねさん。
かわいい人だなとは思っていましたけども
舞台上のねね様(こう言いたくなる)は
まさに『ZUCCA ZUCA』の通りの
美しさでした。→このへん参照 (3まである)
あとダイアナ役の白華れみさんが迫力あったなー。

前回見た宙組の『クラシコ・イタリアーノ』は
しっとりした感じの話で、今回は
勢いあって楽しい舞台でした。

そして先日、その宙組の男役トップである
大空祐飛さんが退団を発表されました。
観に行ったばかりだったので、びっくりというか何というか
とまどいました。

お芝居の内容も「さよなら」感バリバリの
中身だったので、前回が宝塚初見でありながら
とまどいの後、しんみりです。
間に合って良かったなとも感じつつ。

宝塚は今後ものんびり
続けて見ていこう と思ってます。

観劇前、キャトルレーヴ(※宝塚グッズのお店)で
突然ブザーみたいな音が鳴って・・・
万引き対策のCD屋とかで鳴るアレかと思ったら
地震速報でした。

警戒しているつもりでも
忘れてたタイミングでした。
ここ数日、また地震増えてるみたいです。
みなさまもどうぞお気を付けて。
何も無くてアイツ心配性だなって言われるのが
一番いいです。

【おまけ追記】
『オーシャンズ11』のラストシーンで
ダニーがラスティーから手渡されたペンは
三菱のピュアモルト・ゲルインクボールペンの
ナチュラルブラウンだと思うよ!→詳細

おなじの持ってるからわかったよ!
spec_ph03.jpg
posted by ささきぃ at 22:46| 舞台 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする